Staff Column
#1 ビールってそもそもどうやって作る?
これ、結構Webとかでも紹介されてますよね。
大体、①麦芽を粉砕 → ②麦芽をお湯で溶いて濾過する:糖化&麦汁生成 → ③煮沸:苦味と香り付け ホップ投入 →④冷却 → ⑤発酵 → ⑥貯酒 → ⑥容器に詰めて出荷、という流れです。
このさまざまな段階で、作り手のこだわりや味の行方が決まります。
なんて、わかったようなことを書いてますが、OUR DAYs醸造担当が醸造できるようになるまでにはそれなりの紆余曲折がありました。
そもそも、麦芽をどうやって手に入れるのか?
お湯で溶くと言っても、温度帯によって生成される麦汁の物質組成(化学式で表記されたりしますが、いまだにマルトトリオースだのデキストリンだの、なんだったっけ?と参考書を引き引き作ってます)が変わるので、何度の温度で何分かけるか?という構成を事前に設計しておかないといけません。
お湯の量も、麦芽1kg あたり何リットルで溶くのか?と言ったこともあらかじめ計算してタンクにお湯を張って、一回全部煮沸して酸素を抜いて、お湯のカルシウム&マグネシウム量を決めて……と、追求すればするほどやることが(選択肢が)増えていきます。
しかもこんなの先輩醸造家にしたら、まったくの序の口。十両にあがるまでにはまだまだまだ!というクラス。途中で「もう~わからん!」とサジを投げたら次の醸造に活かすことができないので、要素要素でメモをとりながら仕込むわけです。
で、出来上がったビールは、『なんだかパッとしない』とか、『舌触りがスムースじゃない』だったり、『キリッとした味にしたいのに、どうして?』など、試行錯誤を繰り返しながら作っています。いわば、毎回が実験。
そしてその実験にお付き合いいただいているのが、お客さまの皆様なのです。
いつもありがとうございます。
全国の醸造家さんたちも、それぞれの機械の特性に合わせて日々、鍛錬&楽しんで醸造されているのだと思います。その醸造場ならではの味わいがあるから面白い。
まさにクラフトビールの醍醐味ですね。
さて、わがOUR DAYsでは、水曜日が仕込みの日にしています。朝8時半ごろから始めて、夕方4時には清掃まで済ませてホッと一息つく。そんな日の終わりに飲むビールは格別に美味しいのです。だって、自分達で作ったビールですから。
最近は、番付で言うと「三段目」ぐらいになってるのでは?と思うのですが、そこは、皆様に味わっていただいてご評価いただければ嬉しいなと。
ネコ店長Zabもたまに醸造を見守りに来ています。衛生面の都合でほぼ窓の外から見るだけですが。
そもそも店長なのに、一滴も飲めないってどういうことかな(sigh….)。
ネコ店長 Zab